「少年のアビス」で読者を圧倒した峰浪りょうが、新たな連載「山劇」を週刊ヤングジャンプでスタートさせた。2026年4月2日発売の同誌18号にて第1話が掲載されている。
「山劇」はタイトルが示す通り、とある山を舞台に据えた作品で、そこで繰り広げられる愛憎の物語が描かれる。第1話の扉ページからすでに峰浪りょう独特の空気感が漂っており、新連載への期待を高める仕上がりとなっている。掲載誌は集英社の週刊ヤングジャンプで、青年マンガ誌という土俵も前作と同じだ。
峰浪りょうといえば、「少年のアビス」で一躍その名を広く知らしめた作家だ。地方の閉塞感と若者たちの生と死をめぐる感情を鋭く描き出したあの作品は、読む者の心をえぐるような筆致で多くのファンを獲得した。重苦しいテーマを正面から扱いながらも、登場人物ひとりひとりの感情を丁寧に積み上げていく作風は、同誌の中でも際立った個性を放っていた。
今回の「山劇」では、舞台を「山」という閉じた空間に設定している点が興味深い。山という場所は、日常から切り離された非日常性と、逃げ場のない密閉感を同時に持ち合わせている。「少年のアビス」で地方という逃げ場のない環境を描いた峰浪りょうにとって、山はその延長線上にある舞台として非常に自然な選択とも言える。愛憎という人間の感情の中でも最も複雑な部分を、そのロケーションがどう増幅させるのか、今から気になるところだ。
前作のファンであれば、峰浪りょうが描く人間関係の歪さや、じわじわと積み上がる緊張感の虜になっている人も多いはず。「山劇」でも、その持ち味がどのような形で発揮されるのか、第1話を読んだ段階でもすでに続きが気になる展開となっているようだ。青年誌という場で、どこまで踏み込んだ物語を見せてくれるのかも注目したい。
連載はまだ始まったばかりで、全貌はこれから徐々に明らかになっていく。峰浪りょうが山という舞台で何を語ろうとしているのか、今後の展開から目が離せない。