2000年代を代表する二大NHKアニメが、4Kリマスターという形でスクリーンに帰ってくる。「十二国記」は2026年4月3日から毎週金曜日19時、「ふしぎの海のナディア」は4月5日から毎週日曜日9時に、NHK BSプレミアム4Kにて放送されることが決定した。
「十二国記」は小野不由美の同名ライトノベルを原作に、Studio Pierrotが制作したファンタジーアニメ。2002年から2003年にかけてNHK BS-2で全45話が放送された作品で、今回の4Kリマスター版ではその映像が現代の高精細フォーマットで再現される。毎週金曜という視聴しやすい枠での放送は、往年のファンにとっても、初めて触れる新規視聴者にとっても嬉しい編成といえる。
物語の主人公は、どこにでもいる内気な女子高生・中嶋陽子。ある日、景麒と名乗る謎めいた男が現れ彼女に忠誠を誓ったかと思うと、妖魔の襲撃によって陽子と友人たちは見知らぬ異世界へと引きずり込まれてしまう。景麒と離れた陽子が、十二国という厳しい世界の中で人の心の卑しさと優しさ、そして自分自身の強さに気づきながら成長していく——そんな骨太なファンタジーが全45話にわたって描かれる。
一方の「ふしぎの海のナディア」は、庵野秀明が監督を務めた1990年放送のNHKアニメ。ジュール・ヴェルヌの「海底二万里」にインスパイアされた冒険活劇で、こちらも根強いファンを持つ歴史的名作だ。4月5日からの日曜朝9時という枠は、かつてリアルタイムで視聴していた世代が家族でゆっくり楽しめる時間帯でもある。
注目すべきは、この二作品が単なる再放送ではなく「4Kリマスター版」として届けられる点だ。セル画時代の作品を4K解像度で甦らせる作業は技術的にも相当な手間がかかるもので、NHKがこれだけの労力をかけてこの二作品を選んだという事実が、作品の文化的価値を改めて証明している。
「十二国記」はスコア7.70という高い評価を現在も維持しており、アクション・アドベンチャー・ファンタジー・超自然といった多彩なジャンルを横断する重厚な世界観は、20年以上が経った今でも色あせない。原作小説のファンの間では、アニメ化されていないエピソードへの渇望が長年続いているだけに、今回のリマスター放送をきっかけに原作への注目が再び高まることも十分考えられる。
新規視聴者にとっては、4Kという最高の画質でこの名作に初めて触れられる絶好の機会。そして長年のファンにとっては、記憶の中の映像が鮮明に塗り替えられる体験になるはずだ。両作品の続報や配信展開についても、今後の動向から目が離せない。