4月7日、うみんちゅによるマンガ「どうにも不器用な夫婦でして。」の第1巻が発売された。芳文社のまんがタイムオリジナルで連載中の本作が、いよいよ単行本という形で読者の手元に届くことになる。
本作の主人公は、仕事に没頭するあまり周囲との関わりが希薄になりがちなワーカホリックな小説家・ヨシアキ。彼はお見合いを経て、人一倍明るくパワフルなマコトと結婚することになるのだが、互いをよく知る前に入籍し、さらに同居まで始めてしまったことで、二人の新婚生活はどこかぎこちなく、距離感が掴めないままスタートを切る。
それでもヨシアキは、毎日元気いっぱいに振る舞うマコトに振り回されながらも、そんな日常が悪くないと感じ始める。夫婦なのに恋人未満という独特の関係性が、この作品最大の魅力だ。
「まんがタイムオリジナル」といえば、芳文社が誇る4コマ・日常系マンガの老舗雑誌。今年で創刊44年を迎えるという長い歴史を持ち、じっくりと育てられる作品たちが多く集まる誌面だ。本作もその空気感を色濃く受け継いでおり、派手な展開よりも、二人の間に少しずつ芽生える感情の機微を丁寧に積み重ねていく作風が光る。
注目したいのは、この作品が描く「不器用さ」の質だ。ヨシアキの不器用さは仕事人間ゆえの不慣れさから来るものだが、マコトもまた、元気で前向きなキャラクターの裏に、自分なりの不器用さを抱えているように読める。表面上は対照的な二人が、実は同じように手探りで関係を築こうとしている——そのすれ違いとじれったさが、読んでいて思わず応援したくなる感情を引き出してくれる。
お見合い結婚という設定は、いわゆる「恋愛から始まらない関係」というジャンルの一つだが、本作はそこに「同居スタート」というもう一段のハードルを加えることで、二人の距離感をより鮮明に描き出している。恋心が育つ前から生活を共にしなければならない状況は、リアルな緊張感と微笑ましさを同時に生み出す絶妙な設定だ。
第1巻の発売を機に、本作を初めて手に取る読者にとっては、連載の序盤から二人の関係がどう動いていくかを一気に追えるチャンスでもある。ヨシアキとマコトがこれからどんなふうに距離を縮めていくのか、続巻の展開にも引き続き期待したい。