なか原作・八咫緑作画によるコミカライズ作品「本日、貴方を愛するのをやめます ~王妃と不倫した貴方が悪いのですよ?~」の第1巻が、2025年3月31日に発売された。
本作は、夫と王妃の不倫という衝撃的な裏切りを起点に、主人公が「悪女」として処刑される運命を変えるべく立ち上がる復讐劇だ。タイトルにある「本日、貴方を愛するのをやめます」という宣言が、物語のトーンをそのまま体現している。愛した相手に裏切られた女性が、感情を断ち切ることで逆に強くなっていく——そんな逆転のカタルシスが本作の核心にある。
あらすじとしては、貴族の妻として夫を深く愛していた主人公が、夫と王妃の密通を知ってしまうところから物語が始まる。しかも彼女を待つのは「悪女」の烙印を押され処刑されるという未来。その運命を知った彼女は、3年という時間をかけて反撃の準備を整えていく。裏切りへの怒りと冷静な計算が交錯する、緊張感のある展開が魅力だ。
このジャンルは近年、韓国発の小説やウェブトゥーンを原作とした「悪役令嬢もの」「復讐ラブファンタジー」が日本でも根強い人気を誇っており、本作もその流れを汲む一作と言えるだろう。ただ単純な悪役令嬢転生ものと一線を画すのは、「処刑される運命を知った上で、3年間準備して反撃する」という時間軸の設定だ。即座の逆転劇ではなく、じっくりと積み上げられる復讐のプロセスに読者が引き込まれる構造になっている。
コミカライズを担当する八咫緑の絵柄は、感情表現の豊かさと画面の華やかさを兼ね備えており、裏切りの痛みと復讐の快感を視覚的に際立たせてくれる。原作・なかが描く心理描写の細かさが、漫画という媒体でどのように表現されているかも注目ポイントだ。
1巻の発売を機に、今後の展開や続刊情報にも引き続き注目していきたい。