仮面ライダー生誕55周年を記念したアニバーサリーイベントの一環として、アニメーション映画レーベル「THE KAMENRIDER ANIMATED」の設立が発表された。制作にはアニプレックスと映像制作会社・白組が名を連ねている。
Comic Natalieの報道によると、このレーベルの第一弾となる作品は完全オリジナルタイトルで、「マンガ的なビジュアル」を活かした「グラフィカルなCGアニメーション」で制作される予定だという。あわせて「グローバル展開」も視野に入れていることが明かされており、国内にとどまらない広がりを意識した企画であることがうかがえる。
ターゲット層についても興味深い方向性が示されており、国内外のアニメファンをメインの視聴者として想定しているとのこと。さらに「仮面ライダーを知らない人でも楽しめる作品を目指す」というコンセプトも掲げられており、シリーズ未経験者への間口を広げることを明確に意識した姿勢が読み取れる。
仮面ライダーは、昆虫をモチーフにした改造人間の戦士がバイクとともに悪の組織に立ち向かうという設定で知られる、日本特撮の金字塔的シリーズだ。故・石ノ森章太郎氏が原作を手がけ、1971年のテレビシリーズを皮切りに50年以上にわたって数十作品が制作されてきた。アニメとの接点もゼロではなく、2009年放送の「仮面ライダーW」の続編にあたるマンガ「風都探偵」を原作としたテレビアニメが2022年に放送され、2024年にはアニメ映画も公開されている。また実写映画の分野では、「エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督が脚本・監督を務めた「シン・仮面ライダー」が2023年に公開され、大きな話題を呼んだ。
注目したいのは、制作陣の顔ぶれだ。アニプレックスは「鬼滅の刃」「ソードアート・オンライン」など数々のヒット作を手がけてきた国内トップクラスのアニメ制作会社であり、白組は「STAND BY ME ドラえもん」や「DESTINY: 鎌倉ものがたり」などCG映像の質の高さで定評のあるスタジオだ。「マンガ的なビジュアルのCGアニメ」というコンセプトと白組の技術力の組み合わせは、これまでの仮面ライダー作品にはなかった新しい映像体験を生み出す可能性を秘めている。
一方で、長年のシリーズファンとしては複雑な心境を抱く人もいるかもしれない。「シリーズ未経験者向け」「グローバル展開」という言葉が前面に出ると、既存ファンが置き去りにされるのではという懸念が生まれるのも自然なことだ。しかし風都探偵のアニメ化が既存ファンと新規層の双方から高い評価を得たことを考えると、うまくバランスを取った作品になることへの期待も十分ある。
現在はまだ企画進行中の段階であり、タイトルやキャスト・スタッフなどの詳細は明らかになっていない。続報の発表が待ち遠しい。