氷堂リョージによるコミカライズ作品「クズ王子やりなおす! ~ざまぁされて死んだけど、今度は筋書きブチ壊して生き延びる~」の第1巻が、2025年4月3日に竹書房のバンブーコミックスBCfレーベルから発売された。原作は江本マシメサが手がけた小説で、悪役令嬢ものとはひと味違う"クズ王子"視点の転生やり直し作品だ。
本作の主人公は、物語の中で"ざまぁ"されて死亡するという散々な末路を辿った王子。しかし死後に前世の記憶を取り戻し、今度こそ筋書き通りの破滅ルートを回避しようと奮闘することになる。タイトルにある「筋書きブチ壊して生き延びる」という言葉が示す通り、運命に抗いながらハッピーエンドを目指すというコンセプトが本作の核心だ。
転生・やり直し・悪役ものは近年のなろう系作品において定番ジャンルとなっているが、本作が面白いのは主人公が"悪役令嬢"ではなく"クズ王子"という点にある。これまでのヒロイン視点とは異なる男性主人公のやり直し劇は、同ジャンルのファンにとっても新鮮な切り口として映るはずだ。
原作小説の江本マシメサはなろう系の読者層に一定の支持を持つ作家であり、コミカライズを担当した氷堂リョージの作画がどこまで原作の世界観を引き出しているかも注目したいところ。竹書房のBCfレーベルはこうした転生ファンタジー系コミカライズを積極的に展開しており、ラインナップとしての安定感もある。
「ざまぁ」「転生」「やり直し」という要素を全部乗せしながら、主人公がクズから脱却していく成長の過程がどう描かれるのか。第1巻の発売を機に原作ファンはもちろん、ジャンル初心者にとっても入り口になりうる作品だ。今後の続巻展開や読者の反応にも引き続き注目していきたい。