風見ゆうみの小説を原作とするコミカライズ「捨てられた第四王女は母国には戻らない」の第1巻が、2025年4月7日に竹書房より発売された。作画は氷鷹さやか、構成はあさふみが担当している。
本作は、「不幸を呼ぶ存在」として自国から追放された第四王女を主人公とする異世界ファンタジー。王族でありながら厄災の象徴として扱われ、母国を追われるという過酷な境遇からストーリーが幕を開ける。しかしそのタイトルが示すとおり、彼女はもはや母国への帰還を望まない。追放先での新たな出会いと、隠されていた彼女自身の真の力が、物語を大きく動かしていく。
原作は風見ゆうみによる小説で、「追放された主人公が本来の実力を解放していく」という近年の異世界ファンタジーにおける定番の構図を持ちながらも、王族の政治的な立場や女性主人公の自立といった要素を丁寧に描いている点が読者から支持を集めてきた。
コミカライズにあたっては、氷鷹さやかの繊細かつ表情豊かな作画が原作の世界観を視覚的に補強している。王宮の華やかさと追放後の厳しい環境のコントラストは、漫画というメディアとの相性が良く、原作ファンにとっても新鮮な読み応えになっているはずだ。
このジャンルは近年アニメ化・コミカライズともに競合タイトルが多いが、主人公が「被害者として同情される」だけでなく、自らの意志で新しい人生を切り拓いていく姿勢が本作の差別化ポイントになっている。タイトルに込められた「戻らない」という強い意志の宣言が、作品全体のトーンを象徴していると言えるだろう。
原作小説のファンはもちろん、王道の追放系ファンタジーに新鮮さを求めている読者にも手に取ってほしい一作だ。今後の巻の展開とともに、アニメ化などのメディア展開にも期待が高まる。