由田果による新連載「しっぽと逆鱗」が、2026年4月8日発売の週刊少年サンデー19号(小学館)にて連載をスタートした。人間社会にひっそりと溶け込んで生きる獣人たちの日常を描く、ちょっと変わった共同生活マンガだ。
物語の主軸となるのは、人間に紛れて静かに暮らしてきた獣人・深山秋のもとへ、ある日突然、獣人の子供・月子が転がり込んでくるというところから始まる。詳しいあらすじはまだ明かされていない部分も多いが、この二人の年齢差のある獣人コンビが人間社会でどのように生きていくのか、その関係性の変化が物語の核心になりそうだ。
「しっぽと逆鱗」というタイトルも興味深い。「しっぽ」は獣人らしさの象徴であり、「逆鱗」はドラゴンの触れてはならない鱗、転じて怒りのツボを意味する言葉。この二つを並べたタイトルには、獣人という存在の愛らしさと、秘めた強さや怒りの両面が込められているように感じられる。
掲載誌である週刊少年サンデーは、「名探偵コナン」「MAO」「葬送のフリーレン」など、長期にわたって愛される作品を多数輩出してきた老舗少年誌だ。その誌面で新たにスタートする連載とあって、どのような読者層に支持されていくのかが早くも気になるところである。
獣人と人間社会の共存というテーマは、近年のマンガ・アニメシーンでも人気が高いジャンルのひとつ。「異種族レビュアーズ」や「狼と香辛料」のような作品群が証明してきたように、人間でない存在が人間社会に溶け込もうとする物語には、独特の切なさとユーモアが生まれやすい。本作がそこにどんな新しい切り口を持ち込むのか、作者・由田果の手腕が問われる。
大人と子供という組み合わせも、物語に深みをもたらす要素になりうる。秋が月子を受け入れることで生まれる責任感や戸惑い、そして絆の芽生えは、少年サンデーらしい人間ドラマの温かさにつながっていきそうだ。獣人ならではの身体的特徴や習性が日常のどんな場面に絡んでくるのかも、読み進める楽しみのひとつになるだろう。
連載はまだ始まったばかり。今後の展開やキャラクターの肉付けが進むにつれて、作品の全貌が見えてくるはずだ。由田果がこの世界観でどんな物語を紡いでいくのか、次号以降の展開に引き続き注目していきたい。